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フコイダンの研究って、何をしているの? ~タカラバイオインタビュー(1) 

[フコイダン開発者インタビュー]

こんにちは。フコイダン研究ブログ事務局です。

本日は、20年来、"フコイダンの機能性とその効果"を研究していらっしゃるタカラバイオ株式会社のバイオ研究所を訪ねました。

タカラバイオ株式会社

お話を聞かせてくださったのは、主幹研究員の酒井武さんはじめ、食品営業部長の榊原仁嗣さん、食品営業部課長の斎藤志穂さんといったみなさん。

私たちがフコイダンを食べたり、肌に塗ったりすることで、どんな美的・健康的効果が期待できるのか、そして、昆布のNGな食べ方や使い方はあるのかといったことから、頭髪に一抹の寂しさを覚えるお父さんに知らせてあげたいフコイダン育毛情報や研究秘話昆布の雑学までたっぷりと取材してきました。本日から、このタカラバイオ株式会社バイオ研究所取材レポートを、数回に分けてご紹介いたします。

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研究について

-まずは基礎知識-
斎藤志穂さん 斎藤志穂さん
タカラバイオのフコイダン研究は、「ガゴメ昆布」を材料として行われています。昆布、モズク、ワカメといった褐色の海藻(これを「褐藻類」と呼びます)には、ほぼ例外なくフコイダンは入っています。でも、昆布のフコイダン、ワカメのフコイダン、モズクのフコイダンはそれぞれに全く別モノ。構造も違えば働きも違うため、「昆布類のフコイダン」といった大きなくくりで、作用や効能を同一のものとして語れるものでは決してないそうです。タカラバイオが研究し、蓄積してきたデータは「ガゴメ昆布フコイダン」に関するもの。

フコイダンってどの海藻の持っているものも一緒と思われがちですが、実はそうではないんですよ。ガゴメ昆布のフコイダン一つをとっても、その中に3種の主要な「U-フコイダン」「G-フコイダン」「F-フコイダン」があって、その違いによっても働きが違うんです。(斎藤志穂さん)

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Q:では、どうしてガゴメ昆布にこだわってフコイダン研究を始められたのでしょうか?

酒井武さん 酒井武さん

A:昆布をはじめとする褐藻類に含まれるフコイダンと呼ばれる海藻食物繊維(多糖類)が持つ機能性にずっと注目していました。最初は、市販の研究用フコイダンを使って研究していたのですが、その品質に疑問を持つようになった頃、コンブ属の中でもガゴメ昆布にはかなり強い粘性があり、フコイダン量も多いと推測し、ガゴメ昆布に集中して研究を始めました。早速函館でガゴメ昆布を100kg購入し、しばらくはガゴメ昆布からフコイダンを抽出、精製する方法を検討し、ついに効率よくフコイダンを調製できるようになりました。

そこで、ガゴメ昆布のフコイダンの構造や生物活性の科学的な解明に取り組んだわけです。「フコイダン」は海藻に含まれる多糖類の一つでして、糖鎖とよばれる糖の鎖がいくつも繋がってできています。 その鎖がどんな形をしているかを解明するのが大変難しく、その難しさゆえにフコイダンの構造はそれまでほとんどわかっていませんでした。そこでタカラバイオでは鎖を少しずつ切っていく酵素を見つけることから始め、最終的に3種類のフコイダンの構造解明に成功したのです。そして、そのフコイダンをそれぞれの構造の特徴から「U-フコイダン」「G-フコイダン」「F-フコイダン」と名づけました。また、その後の研究でガゴメ昆布のフコイダンは、たくさんの有用な生理活性を示すこともわかりました。

ちなみに、ワカメメカブのフコイダンは、ガゴメ昆布の「G-フコイダン」に構造が似ています。しかし、「U-フコイダン」「F-フコイダン」はどうもワカメメカブには入っていないようなのです。ガゴメを食べればワカメメカブのフコイダンも摂れるが、ワカメメカブを食べても、ガゴメの「U-フコイダン」「F-フコイダン」のようなものは摂れないということ。つまりは、ガゴメが優れていると考えています

また、沖縄モズク、トンガモズクには、ガゴメにある「U-フコイダン」「G-フコイダン」「F-フコイダン」は全く入っていません。構造が全然違うものなのです。ですから、ガゴメにはない別の働きをするのかもしれませんが、私たちはそのデータは持ち合わせていません。(酒井武さん)

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ガゴメ昆布ってどんな昆布?

フコイダンたっぷり!北海道のガゴメ昆布に大注目」「ガゴメ昆布で町おこし:函館(前編)」でもガゴメ昆布の特徴・特長をお話しましたが、こちらの研究所でも、どういう昆布なのかを伺ってみました。

Q:ガゴメ昆布、今でこそ注目されていますが、もともとはどんな存在の昆布だったのでしょう?

A:函館の人には食用として知られていましたが、1995年くらいまでは一般的にはほとんど知られていない昆布だったのではないでしょうか。大阪の佃煮屋さんが隠し味に入れていたリ、松前漬け、津軽漬けに使われている、知る人ぞ知る昆布だったのです。ごく限られた地域でのみ収穫できる天然物の昆布で、当然養殖もされておらず、収穫量には限りがあります。 そこに弊社がガゴメ昆布のフコイダンの研究成果を次々と発表、生体にとって健康上有用な作用を示すと判明してガゴメ昆布に注目が集まり始めました。
加えて天候不良で採れなくなった年があったことも重なり、ドカーンと値が上がって、今では「高級昆布」に一転しました。

実は、ガゴメが自然で群生できる範囲はものすごく限られているんです。海流や温度にすごく敏感な海藻だけに、函館の100km幅もないくらいのところにだけしか群生していないんですね。陸奥湾などにもあるにはあるんですが、ピッピッとあるだけ。とてもデリケートな昆布なんです。今では北海道大学水産学部が中心となって養殖技術が進められ、成功にだいぶ近づいてきたようですね。(酒井さん)

榊原仁嗣さん 榊原仁嗣さん
おぼろ昆布の原料としても知られていますね。ガゴメ昆布から作られたおぼろ昆布は、今ではあえて「ガゴメ昆布使用」と書くことで価値が上がるという状況にもなってきました。(榊原仁嗣さん)

北海道ではガゴメ昆布の知名度を上げる運動が行われていて(「ガゴメ昆布で町おこし2:函館」でもその様子が載っていましたが)、北海道物産展などにもよく登場するようになったと聞きます。そのムーブメントもガゴメ昆布を有名にすることに一役買っていますよね。(斎藤さん)

ガゴメ昆布の入ったチョコレート、キャラメル、せんべいなども出てきていて、おもしろいですね。ちょっと入れただけで海藻の香りがつけやすいんです。味を悪くせずに磯風味を加えることができるのも特徴的なことです。(酒井さん)

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※おぼろ昆布? or とろろ昆布?
ふわっとした食感の削り昆布、お吸い物に入れたり、おにぎりを巻いたりする、ご存じ、「おぼろ昆布」。・・・えっ?「とろろ昆布」じゃないの?と思った方もいらっしゃるかも。

「『トロロコンブ』というのは、もともとは昆布の学名の一つ。『トロロコンブ属ガゴメ』『トロロコンブ属トロロコンブ』といったように種類があるんです。だから、お吸い物に入れるあの昆布は『おぼろ昆布』が正しいのだとは思いますが、『とろろ昆布』という言葉もこれだけ一般的に浸透して使われているともう正しいものになっていますよね」(酒井さん)。

「おぼろ昆布」の原料が「トロロコンブ」なのですから、いつの間にか誰かがゴッチャにしちゃって、今ではどちらも通じるものになったのでしょうね。

両端に見られる丸くボコボコとした模様が「籠目」
ガゴメの名の由来は「籠の目模様」。
両端に見られる丸くボコボコとした模様が「籠目」です
この濃い~ヌルヌルがガゴメコンブフコイダン
この濃い~ヌルヌルがガゴメコンブフコイダン
昆布が傷を修復しようとして自ら出した「フコイダン」 フコイダン部分を拡大
(写真左)指さした先の白くて丸い点は、
昆布が傷を修復しようとして自ら出した「フコイダン」なのです
(写真右)フコイダン部分を拡大

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インタビュー初回は、フコイダンそのものについて、いろいろ伺いました。次回はフコイダンを食べて摂ることと、その効果についてお話を伺います。

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