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【フコイダン講座】第14回 フコイダンの違いとは?~沖縄もずくフコイダンとF-フコイダンを比較

[フコイダンとは?]

こんにちは、フコイダン研究ブログ事務局です。

元理学研究科員 機能性素材文献リサーチャー(多糖類)のAさんにフコイダンのさまざまな知識を教えていただいているフコイダン講座。前回はフコイダンの種類が、昆布もずくといった海藻の種類ごとに異なるだけでなく、同じ種類の海藻から採れるフコイダンにもさまざまな種類があることを知りました。

今日は、沖縄もずく沖縄もずくフコイダンがごめ昆布の3種類のフコイダンを代表して「F-フコイダン」の違いを教えていただきます。

☆…*…☆…*…☆

フコイダン研究ブログ(F):
ガゴメ昆布には「U-フコイダン」「G-フコイダン」「F-フコイダン」の3種類が含まれているというお話でしたが、今回はそのうちの「F-フコイダン」「沖縄もずくフコイダン」の比較ですね。

Aさん(A):
まず、それぞれのフコイダン発見の経緯からお話しましょう。
F-フコイダンは、フコイダン研究を進めていたタカラバイオ株式会社の研究員が、北海道産ガゴメ昆布から、素手でフコイダンを抽出する作業を続けていたところ、長年なやまされていた「“ひび”や“あかぎれ”肌トラブルができにくくなった」「シミが薄くなったような気がする」ということに偶然気がついたといいます。このことからヒントを得て、「F-フコイダン」が発見され、研究・開発がすすめられたということですね。

F:「シミが薄くなった」というのは、タカラバイオさんのインタビューでもお聞きしたエピソードですね!
それでは、沖縄もずくフコイダンの場合はどうだったんでしょう。

A:沖縄もずく(ナガマツモ科太もずく)は体にいいと昔から言われていました。
これは西表島から奄美大島にいたる地域に生育しているもずくで沖縄の特産品です。琉球大学教授の田幸正邦先生が、沖縄もずくフコイダン研究の第一人者であるといわれています。田幸教授の研究により、沖縄モズクに含まれる多糖類の9割がフコイダンであるということが解明され、一株のもずくから多くの量のフコイダンを抽出できることがわかってきたといいます。

F:どちらも「体にいい」などという効能をヒントに研究がすすめられたのですね。では、F-フコイダン沖縄もずくフコイダンはどのような点が異なるのでしょうか。

A:まず、構造について見ていきましょう。へパリンという酵素をご存じでしょうか?

F:いいえ、初めて聞きました・・・

A:へパリンとは、血液凝固を促進させるトロンビンという酵素などを不活性化することで血液の凝固を阻止する働きをもち、血栓などを出来にくくする働きがあるとされ、抗血液凝固剤として知られています。その他にも、痛んだ肝臓の組織を再生するHGF産生誘導作用があったり、血管やその他の組織など広範囲に渡る細胞の修復に働きかけるという力も持っています。こうしたヘパリンの機能については、かなり以前から報告がみられますが、例えば1935年と1936年に、その作用は硫酸基によるものであるという報告がみられます。ヘパリンは多数の硫酸基を有する強い有機酸です。

F:そのヘパリンが、フコイダンと関連があるのでしょうか?

A:はい。F-フコイダンは、このヘパリンに極めて似た構造を持っていることが分かっています。さらに、F-フコイダンはフコース7糖あたり12もの硫酸基をもつフコイダンですので、フコイダンの中では、硫酸基の多さにおいて、右に出るフコイダンはありません

F:ヘパリンとF-フコイダン、どちらも硫酸基を多く保有していて構造がとても似ているということですね。

A:機能的に全く同じということはできませんが、興味深い事実と言えるでしょう。

F:沖縄もずくフコイダンも、やはりヘパリンと似ているのでしょうか?

A:沖縄もずくフコイダンの構造は、F-フコイダンと比べると糖の組み合わせのパターンが非常にシンプルです。さらにフコイダンの特徴の一つである硫酸基の量は5糖あたり2つと、F-フコイダンよりはるかに少ないのです。

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(※この図はイメージ図です)
F-フコイダン:フコース7糖あたり12の硫酸基
沖縄もずくフコイダン:フコース5糖あたり2つの硫酸基


F:硫酸基の量がずいぶん違うことに驚きました。この違いが、効能の違いにもつながるのですか?

A:フコイダンは肌への親和性が高く、フコイダンの持つヌメリは肌を保護する機能や保湿効果があり化粧品などにも応用されてます。
こういった肌への親和性はフコイダンの持つ硫酸基の働きも加味されていると考えられています。この硫酸基の量は沖縄もずく等に比べると、F-フコイダンの方が多い事がわかっています。
なお、肌への親和性には親和性の硫酸基だけでなく疎水性のメチル基も影響していると考えられています

F:お肌への親和性のメカニズムについては、この講座の「第11回 お肌とフコイダンとの親和性」でもご説明いただきましたね。

081216-02.gif

A:また、F-フコイダン沖縄もずくフコイダンでは、一定量の海藻から採れる量も異なります

F:沖縄もずくフコイダンは、「一株のもずくから多くの量のフコイダンを抽出できる」のでしたね。

A:F-フコイダンは北海道函館市近海でしか採取されない“ガゴメ昆布”から採れます。しかし、そこから採れるF-フコイダンの量はそれほど多くなく、希少性の高いものになっています。
一方沖縄もずくフコイダンの場合、一つの沖縄もずくに含有されている量が多いのでたくさんとれるのです。

F:では、F-フコイダン配合製品よりも沖縄もずくフコイダン配合製品のほうが、同じ量でもフコイダン含有量が高くなるのでしょうか?

A:いいえ、フコイダン製品の場合はどのみち原料となる海藻からフコイダンを抽出してから製品中に配合していますので、多くのフコイダンを含む海藻を使っているからといって製品中に大量のフコイダンが含まれているということではありません。

F:続いて、気になる育毛効果についても教えてください。

A:フコイダン研究のパイオニアであるタカラバイオによって、フコイダンを有効成分とする育毛料の特許を日本を含む様々な国で取得されています。〔台湾(TW I255192)、韓国(KR 0594342)、日本(特許第3831252号)〕
2008年の春には、欧州特許庁からも許可されました。

F:当ブログでも、フコイダンの育毛パワーが世界に認められました!でご紹介しました。

A:育毛に効果のあるフコイダンの種類については、こちらのブログでタカラバイオの酒井さん、斉藤さんがインタビューに答えていらっしゃいますね。改めて要約すると、
『どのフコイダンが一番効果的かというのは、ガゴメ昆布から抽出した溶液で実験をしているので断言できないが、この抽出液にはF-フコイダンが一番多く含まれているということは言えます。育毛のメカニズムは不明ですが、ガゴメ昆布のフコイダンがこのHGFの産生を強く促進するという結果を得ているので、これが育毛にかかわっているかもしれません。
HGFの産生を強く促進するという作用は、沖縄もずくフコイダンにはまったく見られません。
髪を気にされている方々は、「HGFを体内で産生促進させると発毛にいい」という情報をすでに持っていらっしゃるようで、「F-フコイダンにはHGFを再生誘導させる働きがある」という内容は少し話題になったそうです。』
ということです。
HGFとは、先のヘパリンのところでも出てきたとおり、痛んだ肝臓の組織を再生する肝細胞増殖因子ですね。

F:育毛にも昆布のフコイダン! ~タカラバイオインタビュー(5)で教えていただいた点ですね!

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がごめ昆布のF-フコイダン沖縄もずくフコイダンとを、構造やお肌への効能、育毛効果という面から比較説明していただきました。いかがでしたか?

ところで、「沖縄もずくフコイダン」と並んでよく事務局スタッフが耳にするのが「トンガ産もずくフコイダン」。また、「低分子フコイダン」というのもよく見かけます。これらのフコイダンの効果についてのお話と、さらにフコイダン配合商品選びのヒントもAさんにおうかがいしましたので、次回ご紹介しますね!

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